2007年10月18日

流行りモノ調査隊 第11回 塩スイーツ

『流行りモノ調査隊 第11回 塩スイーツ』 - RANKING NEWS

 「」を使ったスイーツが注目されている。「塩キャラメル」に「塩チョコレート」、「塩アイスクリーム」など・・・。
 しょっぱい「」と甘い「スイーツ」。この対照的な組み合わせが話題を呼び、試しに食べてみたら「意外と、おいしい」と評判だ。
 もともと和菓子では、塩味をきかせることで甘さをひきたてる手法はよく使われてきた。「塩スイーツ」も日本人の口に合うのかもしれない。一過性のブームを超えて、定番の味になりそうだ。


チロルチョコ『塩バニラ』と『沖縄塩チョコ』

東ハト『ソルティサブレ・キャラメル』

ロッテ『塩キャラメル』

昨年あたりから、スーパーやコンビニエンスストアの菓子売り場で、「」の文字をよく見かけるようになった。

 この夏は、チロルチョコの『塩バニラ』が大ヒット。ソフトクリームをモチーフにした一口サイズのチョコレート菓子で、ちょっぴり塩が効いたホイップバニラチョコの中にマシュマロが入っていた。また、同社ではセブンイレブンで、『沖縄塩チョコ』も販売。こちらは沖縄北谷産の塩をベルギー産ビターチョコにほどよく混ぜ込み、ココアマシュマロを入れた(季節限定商品につき生産終了)。

 秋冬の新商品にも塩味系の菓子が並ぶ。

 東ハトは『ソルティサブレ・キャラメル』を発売。フランス・ブルターニュ産の自然海塩「ゲランドの塩」を使った焼き菓子『ソルティ・サブレ』(2006年9月発売)の新フレーバーで、ほろ苦くて甘いキャラメルの風味を塩味が引き立てる。
 
 ロッテからは、『塩キャラメル』が登場。フランスの北東部に位置するロレーヌ地方の岩塩を使用し、焦がしキャラメルの風味に、塩のスパイシーな旨みをプラスしたちょっと大人向きな味わい。同社によると主なターゲットは舌の肥えた「20代〜30代の女性やスイーツ好き」と、“高級スイーツの味わい”に自信をみせる。

 明治製菓の少量設計の高品質チョコレート『ショコライフ』には、「塩プラリネ」が仲間入り。香ばしいアーモンドペーストとサクサク焼き菓子を練りこんだミルクチョコレートに、やわらかな粗塩をプラスした。『ショコライフ』は2006年9月の発売以来、サザンオールスターズの桑田佳祐をCMキャラクターに起用し、チョコレートをあまり食べない50代にもアピールした商品。塩味の効いたチョコレートという“ギャップ”で、大人世代の味覚を刺激する。

タリーズコーヒー『ソルティ キャラメルラテ』
塩味系はコーヒーショップにも拡大。

 タリーズコーヒーでは季節限定ドリンクとして、9月6日より『ソルティ キャラメルラテ』とフローズンドリンク『ソルティ キャラメルスワークル(R)』を全店で発売中(11月上旬までの予定)。
 『ソルティ キャラメルラテ』はキャラメルベースのラテに、塩キャラメルソースをトッピング。口に含むとほどよい塩味を感じ、キャラメルの風味と甘さを引き立てる。『ソルティ キャラメルスワークル(R)』にも使われる塩キャラメルソースには、ボリビアのアンデス山脈で採れる天然岩塩「ローズソルト」を使用。鉄分を多く含むため淡いピンク色をしている、豊富なミネラル含有が特徴だという。

 ドトールコーヒーでは6月に『塩とあずきのマフィン』を発売。こちらはフランス産「ゲランドの塩」を使用している。

 そう、「塩スイーツ」に、こだわりの「塩」は欠かせない。

 日本で一般的に「塩」といえば、「食塩」だった。
 ちょうど10年前の1997年に塩の専売法が廃止され、海水をそのまま結晶化させるなどした「自然塩」が市場に出回るようになる。

 従来の「食塩」が塩化ナトリウム99%以上であるのに対し、「自然塩」は味がまろやかで、「にがり」と呼ばれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分を多く含んでいるのが特徴。「塩」は健康や美容にいいというイメージが広がったところで、2002年4月に塩の製造と輸入販売が完全に自由化されると、一気に拡大。輸入品も増え、ヨーロッパ産の岩塩などの人気が高まった。

 もともと日本には塩大福など、塩を使った和菓子があり、汁粉を作るときなども塩味をきかせることで甘さをひきたてる手法はよく使われてきた。しかし、洋菓子では隠し味的な存在として「塩」を使うことはあっても、「塩」を前面に出したものは珍しい。

 「塩スイーツ」のルーツはどこにあるのか?


『C.B.S.』は、加塩バターの塩味と甘味のコンビネーションが絶妙。 刻んだアーモンド、クルミ、ヘーゼルナッツの歯ざわりも楽しい

『パティスリー・オ・セー・ベー・エス』は、C.B.S.キャラメルをたっぷり使って作り上げた、日本限定の焼菓子。アンリ・ルルーのアイデアが光るケーキ、タルト、マカロンなどがある
フランスで1995年に始まり、毎年催される世界最大のチョコレートの祭典『サロン・ド・ショコラ』。2003年、日本に初上陸し、以来、1月下旬に東京・新宿の伊勢丹で毎年開催されている。

 この日本版『サロン・ド・ショコラ』では、日本に常設店のないブランド品が多数紹介されるのも魅力の一つになっているのだが、そこで、飛ぶように売れるキャラメルがあった。

 それは、『アンリ・ルルー』の『C.B.S.(セー・ベー・エス)』。

 世界で唯一の「キャラメリエ(キャラメル職人)」アンリ・ルルーの店『LE ROUX』は、フランス、ブルターニュ地方の小さな港町キブロンにある。1977 年、「誰もが知っていて、誰にも真似できない味を」と、この土地ならではの、自分だけのスペシャリテを作りたい、そんな思いで店を開き、作り始めたのが『C.B.S.』だった。

 『C.B.S.』とは、「Caramel au Beurre Sale(キャラメル・ブール・サレ)」の頭文字をとったもの。「Beurre Sale」、すなわち加塩バターの入ったキャラメルを意味する。

 加塩バターは、ブルターニュの名産で、とりわけ塩田で名高いゲランドで採れた自然海塩を練り込んだバターは、今でこそ高級食材として有名だが、当時はブルターニュだけでしか使われていなかった。



フランス、ブルターニュ地方ボン・ラベ生まれのアンリ・ルルーさん。パティシェの父からパティスリーを、スイスでチョコレートを学び、一流のショコラティエとしても広くその才能を知られている
このバターをたっぷりと使い、ナッツ類をアクセントに加えて作り上げたキャラメルが『C.B.S.』。口に含めばとろりと柔らかく、絶妙な塩味と甘さのハーモニーの中に、ナッツが香ばしさを与える。その豊かな味わいは、フランスはもとより、世界中にその名が知れ渡るようになる。

 日本では『サロン・ド・ショコラ』が開催されるたびに、『アンリ・ルルー』の『C.B.S.』は話題となり、ついに今年5月、東京にショップをオープン。しかも、海外初出店。伊勢丹新宿店本館地下1 階にあるショップの店頭には、キブロンのアトリエで、アンリ・ルルーが作ったキャラメルやショコラが、おいしさそのままに直輸入されている。


HENRI LE ROUX(アンリ・ルルー)伊勢丹新宿店
東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店本館B1
TEL:03-3352-1111(大代表)
詳しくはこちらから>> http://www.henri-leroux.com/




『塩ロールケーキ』は、きめ細かく、目のつまった重層感のあるスポンジに、卵黄をたっぷり使った自家製カスタードクリーム、甘さ控えめな生クリーム、そして『塩竈の塩』を混ぜ込み、丁寧に巻き上げた

塩ブッセ『竈っこ』は、ほんのり甘いブッセ生地に塩味のバタークリームをサンド。女優の井上真央がTBSの情報番組『はなまるマーケット』で“おめざ”に選んだこともある
お取り寄せスイーツ(通販)でも、「塩スイーツ」を発見。

 宮城県塩釜市周辺の菓子(スイーツ)を中心に販売する『えんふぁん。』では、2年前から『塩ロールケーキ』や塩ブッセ『竈っこ(がまっこ)』などの塩スイーツを開発。インターネット販売を始めた。

 塩釜といえば、その名に表れているように、縄文時代から製塩の地として栄えた地。塩作りを教えたとされる神様が祀られている「塩釜神社」や、塩を作った際に使った竈を納めた「お釜神社」などがある。

 「塩釜の町おこしの一つになれれば、という想いから、塩釜にちなんだスイーツを作って、ネットショップで地域を売り込もうと考えました」と店主の三浦辰也さん。店名も塩釜の「塩(えん)」の「ファン」になってもらいたいという意味が込められている。

 『えんふぁん。』で使用しているのは、もちろん地元の『塩竈の塩』。天日・天然塩で自然海塩(原塩)を原料にし、加熱せず独自の製法で仕上げた塩で、さらさらとしているのに塩けが強く、また、しょっぱい中に、まろやかさと甘みがあるのが特徴だ。

 あえて、塩とスイーツを組み合わせた『えんふぁん。』の「塩スイーツ」は、しょっぱすぎず、甘すぎずの絶妙な味のバランスが人気の秘密のようだ。

 「塩はそれだけでも旨みがあり、料理の調味料として必要不可欠です。お菓子作りに様々な塩を使うことで、味も変わってくると思います。『しょっぱ甘い』という表現が正しいか分かりませんが、『塩スイーツ』というジャンルがすでに確立されていると言っても過言ではないかもしれません」(三浦さん)。


posted by むっく at 02:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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